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お茶の本場 静岡で味わう五感の茶体験|淹れて・焙じて・香りを包む、心癒すポプリ作り

静岡県浜松市は、温暖な気候と豊かな自然に恵まれたお茶の産地。市内には茶畑が広がり、日々の暮らしのなかにも、お茶文化が静かに息づいています。朝の一杯、食後のひと息。お茶は生活のすぐそばにある存在です。身近だからこそ、「味わう」ということを意識する機会は、意外と多くないのかもしれません。浜松にある日本茶専門店「宇布乃園(うぶのえん)」では、そんなお茶の魅力を五感で楽しむ体験が行われています。ほうじ茶の香りを楽しみながら、その香りをポプリとして包む体験。飲むだけではなく、香りを感じ、手を動かし、お茶と向き合う時間を過ごせます。

  • 季節
    通年
  • 日程
    毎月第2水曜日・第3土曜日 各日9時45分~
  • 人数
    1名~4名
  • 料金
    中学生~大人:3,500円/人 3歳~小学生:1,100円/人、2歳以下の幼児無料(見学のみ) ※3歳以上は、ほうじ茶ポプリを作ってお持ち帰りいただけます
  • コース
    プロが淹れる煎茶の歓迎、お話「日本茶とは?」(20分)→ほうじ茶作り体験(10分)→「ポプリ」作り(40分)→上級煎茶とお茶菓子を楽しむ時間(45分)
  • 住所
    宇布乃園(うぶのえん):浜松市中央区雄踏町宇布見5247
  • アクセス
    車:東名高速道路 浜松西ICより15分(駐車場3台あり)、公共交通機関:JR浜松駅北口バスターミナル5番乗り場から遠鉄バス「20宇布見志都呂線」約40分「小山」下車徒歩3分、JR舞阪駅からタクシー約5分
  • 連絡先
    【体験内容についてのご連絡】宇布乃園(うぶのえん): 090-8338-7832(担当 松本)
  • その他
    【予約システムに関するお問合せ】(公財)浜松・浜名湖ツーリズムビューロー:053-458-0011 (平日のみ9:00~18:00)
    ※日曜祝日および時間外は[予約申込はこちら]→[このプランに問い合わせる]からフォームへ入力をお願いします。

    【注意事項】
    ・本体験は日本語のみでのご案内となります。
    ・駐車場可能台数に限りがあるため、なるべく乗り合わせでお願いします。
     乗り合わせてお越しいただける場合は、8名までお申し込み可能です。(要問い合わせ)

 

 

 

静けさに身をゆだねる、日本茶の時間

 

日本茶専門店「宇布乃園」は、創業明治20年の老舗。浜松市雄踏町に店を構え、通りには和菓子屋や鮮魚店が点在します。近くには中村家住宅も残る、昔の暮らしの面影を感じられる一帯です。

 

店内には、煎茶や深蒸し茶、和紅茶など、こだわりのお茶が並びます。

 

 

 

体験の舞台となるのは、2025年にオープンした日本茶体験専用の施設「御茶處(おちゃどころ)うぶのえん」。

 

お店に隣接した建物の中に一歩入ると、落ち着いた和室の空間が広がります。まるで親戚の家に招かれたような、どこか懐かしく安心感のある雰囲気が漂います。

 

 

迎えてくれたのは、宇布乃園五代目店主の松本陽子さん。「お茶が大好きお茶子さん」の愛称で親しまれる存在です。お茶の話が始まると、語り口はやわらかく、こちらの緊張も自然とほどけていきます。

 

「あの時のお茶、おいしかったな。また飲みたいな」そんなふうに、ふと思い出してもらえる一杯を届けたい、と松本さんは話します。

 

茶葉を売るだけではなく、お茶を淹れるひと手間や、味わうひとときを楽しんでほしい。その思いが、この体験の随所に静かに息づいています。

 

「香り」から始まる、日本茶体験

 

体験は、松本さんおすすめの「ほうじ茶」でもてなされるところから始まります。お茶缶を開けた瞬間、ふわりと芳ばしい香りが広がり、思わず「いい香り」と声がこぼれます。

 

お茶の淹れ方や湯温、茶葉の量などを松本さんに教えてもらいながら、和やかな空気が広がっていきます。

 

テーブルには、折り紙で作られた手作りのコースターも用意されています。好きな柄を選び、自分の湯呑の目印に。そんな小さなやりとりも、この体験の楽しいひとコマです。

 

 

 

さらに、煎茶ができるまでの歴史や、茶葉のさまざまな活用方法、お茶に含まれる成分や健康効果など、暮らしに身近な話題を交えながら紹介してくれます。普段何気なく飲んでいるお茶にも、実は多くの工程や工夫があることに気づかされます。

 

お茶の魅力を伝える講座やイベントも行っている松本さん。やさしい語り口と分かりやすい説明に、参加者も自然と引き込まれていきます。

 

お茶の話を聞きながら、参加者同士の会話も少しずつ弾み、場の空気はさらに和やかに。難しい講義というより、気軽なおしゃべりのように楽しめる時間です。

 

 

芳ばしい香りが広がる、ほうじ茶作り

 

続いて行われるのが、焙烙(ほうろく)を使ったほうじ茶作りです。使うのは番茶。焙烙の上で茶葉を動かしていくと、芳ばしい香りが立ち上ります。

 

 

「このくらいかな」「そっちのほうがきれいに焙じられているかも」そんな声が自然と交わされ、自分の焙じ具合を見比べながら、和気あいあいと楽しむ雰囲気が広がります。

 

部屋全体に芳ばしい香りが広がり、思わず深呼吸したくなるような心地よさ。焙じた茶葉には、消臭や防臭の効果もあり、完成後は暮らしの中でも役立つ存在になります。

 

 

香りを巾着にとじこめる、ポプリ作り

 

焙じた茶葉を使って、そのままポプリ作りへと進みます。使う巾着袋は、江戸時代から浜松で受け継がれてきた織物「遠州綿紬」。縞の色合いと、やさしい手触りが印象的です。

 

 

体験で行うのは、布の柄と紐の色を選び、焙じた茶葉を入れて、ひも通しで紐を通すというシンプルな工程です。巾着はあらかじめ仕立てられているため、難しい作業はありません。

 

 

柄と色の組み合わせを考えるひとときも楽しく、自然と会話が生まれます。香りとともに、この場所で過ごした時間までもが、そっと包み込まれていくようです。

 

日常へとつながる、一杯の余韻

 

体験の締めくくりは、上級煎茶とお茶菓子の時間です。まずは二種類の上級煎茶の香りを確かめながら、好みの一杯を選ぶところから始まります。

 

茶葉に顔を近づけると、それぞれに異なる香りがふわり。違いを感じながら、自分の好みを見つけていきます。

 

 

急須に入れる茶葉の量、湯の注ぎ方、そして最後の一滴まで注ぎきることの大切さ。松本さんの実演を見ながら、参加者も交代で「まわし注ぎ」を体験し、煎茶を淹れていきます。

 

最後の一滴には旨みが凝縮されているため、そこまで丁寧に注ぐことで、味わいがぐっと深まるのだそうです。

 

 

一煎目、二煎目、三煎目と、湯温や抽出時間によって同じ茶葉でも、味わいは驚くほど変化します。口に含んだ瞬間に感じる甘み、あとから現れる旨み、ほのかな渋み。味の移ろいを楽しめます。

 

特別な道具がなくても、少しの工夫でお茶の味は大きく変わることを実感できます。

 

 

お茶菓子は日替わりで用意してくれます。この日はサービスとして、和菓子屋で働く松本さんの娘さんが作った求肥に、松本さん手作りのあんこを添えた一品も並びました。

 

やさしい甘さが煎茶の旨みを引き立て、最後まで心ほどける余韻が続きます。

 

 

完成したポプリは、鞄の中や車内など、身近な場所にそっと置いて。ふと香りを感じた瞬間に、「あの時のお茶、おいしかったな」と、この体験の記憶がよみがえります。

 

日々の暮らしのなかで、お茶の香りがそっと思い出を運んできてくれる。そんな余韻も、この体験の楽しみのひとつです。

 

体験内容

 

体験時間は約120分。まずは、落ち着いた和室の空間で、日本茶の基本についてのミニ講座から始まります。お茶の種類や味わいの違いなどを聞きながら、ほうじ茶をいただきながら、日本茶の奥深さに触れていきます。

 

続いて行うのが、焙烙(ほうろく)を使ったほうじ茶づくり。番茶を焙じながら、立ちのぼる芳ばしい香りを楽しみます。

 

その後は、焙じた茶葉を使ったポプリ作り。巾着の布柄や紐の色を選び、ひも通しを使って紐を通して仕上げます。芳ばしい香りを閉じ込めたポプリは、お土産として持ち帰ることができます。

 

体験の締めくくりは、上級煎茶とお茶菓子の時間。茶葉の量やお湯の注ぎ方などを教わりながら、自分でも急須でお茶を淹れてみます。最後の一滴まで注ぎきることで引き出される、煎茶のやさしい旨みを味わいます。

 

 

 

 

ガイド紹介

 

宇布乃園 五代目店主 松本 陽子さん

浜松市出身。三姉妹の長女として生まれ、家業を受け継ぐ。日本茶インストラクターの資格を取得し、お茶の魅力を伝える講座や体験イベントを開催しています。これからの時代のお茶は「飲む」だけでなく「体験するもの」と考え、日本茶体験施設「御茶處うぶのえん」を立ち上げるなど、地域活性化にも取り組んでいます。「心にのこる、忘れられない味」をモットーに、「おいしかったな、また飲みたいな」と思ってもらえる一杯を大切にしています。

 

 

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